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1/700雪風を作る! [1/700雪風(天一号)]

もうひとつ平行して作業を進めます。
ピットロードの1/700 IJN 駆逐艦雪風(天一号作戦時)を作ります。
いわずと知れた超有名な駆逐艦ですね。VANも作ってみたくなりました。

資料は「モデルアート別冊、季刊艦船模型スペシャル No.30」を用意しました。
陽炎型駆逐艦特集が載っていて資料として結構使えそうです。

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それと今回はエッチングパーツを使ってディティールアップをします。
使用するのはライオンロアの陽炎型駆逐艦ディティールセットです。

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当初は別の会社のエッチングパーツの使用を予定していましたが
フリートネットさんのHPでこれを見つけて注文してみました。
手摺、舷外電路、機銃、ジャッキステー、リール、マストその他いろいろ、
さらに真鍮挽き物の砲身、丸窓の閉止板、ダメコン用の材木まで付いてます。
結構ボリュームがありなかなかよさげです。

しかしちょっと自分のスキル以上の物を手にしてしてしまったような…。
ちゃんと作れるんでしょうか。
お、だんだん模型ブログらしくなってきました。


船体の工作 [1/700雪風(天一号)]

日曜日までの工程をアップします。

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まずエッチングパーツを置き換える部分や不要になるモールドをデザインナイフなどで削り取っていきます。
画像では見えにくいですが、マジックで切削箇所をマーキングしてから作業すると
やり残しを防ぐことができます。

階段、水密扉、艦尾の爆雷のモールド、マスト取付用のガイドモールドも結構目立つので削ります。
艦首フェアリーダーのモールドはエッチングパーツに置き換える予定でしたが、
どうもオーバースケールのようなのでキットのモールドを生かして工作することにします。

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舷側をマスキングしてサーフェイサーを吹いて鋼板の目違いを再現してみました。
結構厚塗りしたつもりでしたが、あんまり段差が出ませんでした…。
「1/700ならこんなもんか」と無理矢理納得しましたが、もう少し段差があった方が
模型的には見栄えがいいかもしれません。

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どんどん作ります。舷側の丸窓を0.6mmのピンバイスで彫り込んでいきます。
天一号作戦時、窓の多くは閉止されていたそうですが明確が資料がなかったので他の人の作例を見て
こんな感じかな〜と軽い気持ちで開けていきます。
残りの丸窓はエッチングパーツの閉止板を瞬間接着剤で貼付けていきます。
気の滅入りそうな作業ですが、キットの浅いモールドがガイドになって結構楽に作業できました。

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おもむろにリノリウム色をエアブラシで吹きます。VANの塗装は水性アクリル塗料がメインです。

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ここまでやったところで、舷外電路の取付を忘れていることに気がつきました!

ライオンロアのエッチングパーツはこのキットの形状に合わせたカーブの電路を用意していますが
どうも「合い」が良くないようです。特にパーツ番号c−6は同じ方向に曲がっていて左舷には使えますが
右舷には使えません。
今回は屈曲部のパーツはc-4のみを使って、残りは直線の舷外電路から切り出して貼付けました。
正直言ってこっちの方が早いと思います。
瞬間接着剤で点付けしていきますが、所々浮き上がる箇所があるのでピッチは短めにして
しっかり接着していきます。完了後も浮き上がりがないかよくチェックします。

なんか長くなっちゃいました。今回はここまで。

船体の塗装→進水式 [1/700雪風(天一号)]

言い忘れましたが、VANの艦船モデルの作り方は、月刊モデルグラフィックス
2008年10月号を参考にしています。
それまでは自己流でやっていましたが、この号はかなり参考になりました。

どんどんいきます。

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リノリウム部分を細かく切ったマスキングテープでちまちまマスキングしていきます。
そのあとマスキングの上からさらにリノリウム色を吹いて染み止めをします。

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終わったら手摺、防弾盾機銃座、ダビット、爆雷投下台などエッチングパーツを
モリモリ取り付けていきます。
エアブラシが回りにくい部分は、あらかじめブラシで吹いておきます。
防弾盾は少し長めのような気がしたので短めにしてみました。
第1煙突両舷のスキッドビームを後から取り付ける都合で
艦首楼からダビットまでの手摺は取り付けないでおきます。

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船体色を吹き付けます。XF-53ニュートラルグレーを使っています。
若干明るめですが、最後に盛大に汚すことを考えているので
出来上がりはちょうど良くなるハズです。

乾いたらマスキングテープをはがしていきます。
ピンセットを使ってぺりぺりはがしていくのは何とも楽しい瞬間です。
はみ出た部分をタッチアップして、再びマスキング。
艦底色をブラシで吹けば船体の工作はほぼ完成です。

ということでドックから出して進水式です。祝杯をあげましょう。

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この後、上部構造物および兵装の制作に移ります。

艦橋を作る [1/700雪風(天一号)]

船体と平行して進めていた艦橋の工作をまとめます。

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羅針艦橋の窓のモールドをニッパーで切り離してヤスリをかけてならします。
艦橋後部の信号所のフロアを0.5ミリプラ板で拡張します。
内側を塗装しておきます。

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フロアをリノリウム色で筆塗りした後、双眼鏡架台を3カ所立てます。
架台はキット付属の三連装機銃の銃身をカットして流用しました。
双眼鏡はのばしランナーを2本張り合わせてカットした物を取り付けます。

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エッチングパーツを取り付けていきます。
エッチングの折り曲げは慎重に、慎重に…。
艦橋廻りの防弾板は曲げるのに苦労しましたがなんとかうまくいきました。

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艦橋全体にグレーを吹いていきます。
リノリウムにかからないように角度に注意です。
信号所廻りの手摺にキャンバスを張ります。
手摺幅に切ったをティッシュを水で薄めた木工用ボンドで貼付けていきます。
ボンドが乾いたらキャンバスをオフホワイトで塗ります。
なかなかいい感じです。

魚雷格納所とマストの制作 [1/700雪風(天一号)]

魚雷格納所は前部後部ともにエッチングパーツで用意されてます。
前部のエッチングを折り紙のように折り込んでみると
スカスカで中身がなくイマイチです。
隙間から向こう側が透けて見えるし…。

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そこでキットのパーツをヤスリで削り幅をつめた物を
中に入れてみました。これで向こう側が透けて見えることはありません。
一部のエッチングパーツは切り離しました。

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次は主マストです。エッチングパーツを折るだけで
精密なマストが出来上がります。
エッチングが薄いので脚部の強度が心配でしたが
折り曲げてできたミゾに瞬間接着剤を流し込むようにすれば
強度が出ます。

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後部マストですがやってしまいました…。バラバラです。あーあ…。
嘆いていても何も解決しないので対策を考えます。
その結果、0.3ミリ真鍮線で自作することにしました。
艦首側の柱にはバラバラになったエッチングパーツから外した
マストの部品を貼付けました。
ちょっと太く感じますがこれで良しとしましょう。

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この後部マストのエッチングパーツですが、
このまま上手に組み立てても機銃座の床面を貫通できません。
貫通させるには機銃座の艦首側のブルワーク1面を一度切り離し
マスト設置後に復旧する作業が必要です。
このエッチングパーツを使ってみようと考えている方は
ご注意ください。

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マストを甲板に設置します。
精密なマストが立つとシルエットがぐっと引き締まりますね。

煙突の制作 [1/700雪風(天一号)]

煙突を作ります。第1煙突に蒸気捨て管とラッタルを付けます。

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煙突内部はヤスリとデザインナイフで穴をあけます。
リューターがあったらきっと楽でしょう。VANは持ってません。
エッチングパーツには雨避け格子が用意されています。
模型としても見せ所ですからぜひとも再現したいところです。

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格闘すること数時間。できました。
エッチングパーツはとても繊細でちょっと触れただけで
ぐんにゃり曲がってしまいます。
ちょっと形に不満がありますがこれ以上いじると
折れてしまいそうなのでこれ以上いじらないことにしました。
勇気ある撤退も時として必要です。

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烹炊室煙突は3カ所にのばしランナーを巻き付けてフランジを再現してみました。
いい感じです。

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船体に取り付けるとこんな感じです。
煙突廻りのジャッキステーもエッチングパーツで用意されていますが
今回は使用しませんでした。
ジャッキステーの足が長く、オーバースケール気味のような感じがしたからです。
キットのモールドでも十分いい感じだと思います。

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主砲・魚雷発射管 [1/700雪風(天一号)]

艤装を進めます。
魚雷発射管です。ジャッキステーを取り付けました。
前にも書きましたが用意されてるエッチングパーツは若干足が長いので
足の長さを半分くらいに切断して取り付けました。

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主砲です。側面にのばしランナーで補強フレームを表現します。
流し込み接着剤で接着しますが、接着剤を着けすぎると
ランナーが溶けてしまいますので注意です。

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主砲廻りにジャッキステーを取り付けます。これも足を半分にしています。
側面にも取り付けましたがどうも大味な感じなので取り外しました。

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塗装して主砲砲身を取り付けます。
真鍮挽き物の砲身を使います。
先端はちゃんと穴があいてます。すごいです。

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あともう一息です。

甲板のウェザリング [1/700雪風(天一号)]

主砲、魚雷発射管を載せる前に甲板をウェザリングしました。
載せた後だと筆が回らない部分があるからです。
シンナーで薄めた焦げ茶と赤茶エナメル塗料を
ランダムになるように甲板上に塗っていきます。
その後で兵装を取り付けていきました。

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時は大戦末期。敗戦色の濃いさなかで
きっと十分な整備も補修塗装もままならなかったことでしょう。
そんなことを考えながら、ちょっとやりすぎかな?というくらいまでやってみました。
画像だとわかりにくいですが、汚していない第2煙突廻りの機銃座と
比較してみてください。

きっと錨鎖もサビサビだったでしょう。

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13号電探・カッター・ランチ・単装機銃 [1/700雪風(天一号)]

こまかい部分を仕上げていきます。
13号電探です。小さいです。つぶさないように慎重に折り込んでいきます。

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1/350の雪風のキットを見てみると、電探は後部マストから右舷斜め前方にせり出しています。
エッチングパーツでは後部マストからまっすぐ艦首方向に取り付けるパーツしかありませんので
0.2ミリ真鍮線を買ってきてこれを再現しました。

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ランチはキットのガイド穴をカット、パテ埋め。
カッターは浮き輪とオールで隠して目立たなくしました。

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単装機銃です。エッチングパーツで用意されているパーツには予備がありませんので
失敗しないように慎重に組み立てていきます。

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三連装機銃…、そして完成! [1/700雪風(天一号)]

土日をかけて一気に進めました。
さっそくエッチングの三連装機銃の制作に取りかかります!

……
………これムリ!

どうやらVANの今のスキルでは限界のようです。
1個組み立てるのに3時間かかってしまいました。
その間失敗して1基分つぶしてしまうし…。
エッチングパーツは6基分用意されており、必要数は5基です。
予備は1基分しかありません。むむむ…。

仕方がありません、VANは楽な方に逃げます!
残り4基はファインモールドのナノドレッドシリーズを使用することにしました。
モデルグラフィックス2008年10月号のオマケで付いてきたやつです。
ちょうど4基あります。

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三連装機銃です。左からライオンロアのエッチングパーツ、ファインモールドのナノドレッドシリーズ、ピットロードのキットパーツ、ウォーターライン(タミヤ)のキットパーツです。
同じ1/700でもこれだけ大きさが違います。
ライオンロアとファインモールドは大きさは同じくらいですが
機銃の間隔はエッチングの方が広いです。

制作した細かいパーツを片っ端から取り付けていきます。
そして舷側をウェザリング、最後に旭日旗を揚げて完成です!

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ここまで作っておいて言うのもなんですが
VANは大戦中の艦艇はあまり好きではありませんでした。
確かに重武装でかっこいいのですが、なんというか必死さが滲み出てるというか、これだけ頑張っても勝てなかったんだよなあ、とそんなことを考えてどよ〜んとした気分になってしまうからです。

しかし、雪風を作っていくうちにひとつの思いが心の中に浮かんできました。
「もっとこの雪風を作ってみたい」と思ったのです。

ほとんどの艦が海中に没する中、雪風は幸運にも生き残りました。
戦後は復員船として多くの帰還兵や民間人を内地に送りました。その後は賠償艦として中華民国に引き渡され、駆逐艦丹陽として第2の人生を歩みます。
そんな駆逐艦雪風の歴史をシリーズで作ってみたい。そんな思いです。

今後、「雪風竣工時」「復員船雪風」「駆逐艦丹陽」この3つをさらに作ってみたいと思います。
すぐに取りかかるわけではありませんが、他のキットを作る合間に進めていくつもりです。
何年かかるかわかりませんが挑戦してみたいと思います。

駆逐艦雪風(天一号作戦時) 完
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