1/700 海上自衛隊 むらさめ型護衛艦 DD-101むらさめ、DD-103 ゆうだち
1/700 海上自衛隊 たかなみ型護衛艦 DD-110たかなみ
1/700 JMSDF MURASAME class DD-101 MURASAME, DD-103 YUDACHI
1/700 JMSDF TAKANAMI class DD-110 TAKANAMI



DD-101むらさめ、DD-110たかなみ(共にピットロード)



DD-101むらさめ(ピットロード)、DD-103ゆうだち(アオシマ)








「むらさめ型とたかなみ型はどう違うのだろう?」
「ピットロードのキットとアオシマのキットはどう違うのだろう?」
という疑問がきっかけとなって制作しました。
制作年は、むらさめ、たかなみが2006年、ゆうだちが2008年です。
まだ出戻りして間もない頃なので、技術的に未熟なところが多いです。
ディティールアップは、ラティスマストの省略されたトラス部分の再現、
アンテナ類を真鍮線で表現。むらさめはヘリ甲板のネットを取付けてます。
ゆうだちは手摺ラッタルまで付けました。


キットについて
ピットロードの上部構造物のモールドは、全体的に大味な印象であることは否めません。
配置も実物と微妙に異なりますし、特に煙突側面のルーバーの表現は、
精密なモールドが当たり前になった今から考えると、ちょっとありえない印象です。
これをディフォルメの範疇と捉えるか、オーバースケールと捉えるかは
個人の好みが分かれるところだと思います。
逆にアオシマは、モールドがあまりなく、物足りない感じです。
上部構造物のパーツごとに、モールドの彫りの太さが違い、統一感がない印象です。
ヘリ格納庫廻りなどは、ヘアライン並みの消え入りそうなモールドです。
ルーバーの表現は、なかなか良いのですが、
パーツ抜きの関係上、前面と後面のルーバーが省略されています。
全体的な配置のバランスなどは確認してませんが、
個人的には、艦橋両舷のウィング基部の下にアールの付いているアオシマが好みです。
特徴的なラティスマストは、前後左右のトラス面のうち、ピットロードは前面と後面、
アオシマは前面が、省略されていますので、0.3ミリ真鍮線等でトラスを組んでいます。
マスト形状はアオシマの方が似ていると思いますが、左右に分割されたマストのパーツを、
マスト基部のガイド穴に合わせようとすると、ステージに大きな隙間ができてしまうので
プラ板などで埋める必要があります。
アオシマ、ピットロードいずれもエッチングパーツのマストが用意されてますので、
そちらを使用しても良いと思います。
OPS-24対空レーダーはアオシマの方が似ています。
むらさめ/たかなみ型は、正八角形に近い形をしています。
アオシマは、76ミリ単装速射砲、90式艦対艦誘導弾、SH-60の出来が絶望的に悪いです。
作品では、90式艦対艦誘導弾はそのまま使用していますが、
できれば他の武装パーツから流用するか自作した方が良いと思います。
76ミリ単装速射砲は、ハセガワのこんごう型イージス護衛艦に
なぜか付属していたものを流用しています。
SH-60は、シーホークに見えないです、「ヘリ的な何か」です。
作品ではハセガワ及びタミヤのシーホークを流用しています。
特筆しなくてはならないのは、ピットロードたかなみ型のキットには、
すがしま型掃海艇が付いています。これが非常に良くできており、
できればもう1隻みっちり作り込んでみたいと思っています。


なんか悪いところばかり多く書いて、辛口になってしまいましたが、
逆に、いじり様によってはぐっと良くなる可能性も秘めているわけで、
どちらも、今の技量でもう一度組んでみたいキットでもあります。


むらさめ/たかなみ型護衛艦は、汎用護衛艦として、1996年むらさめ就役以来、全14隻。
現在、ワークホースとして海上自衛隊の主力を担っています。
インド洋での洋上補給活動の護衛や、アデン湾の海賊対策など第一線で活躍しています。
VANも何度か乗艦したことがありますが、スマートで美しいデザインの艦です。
先日、テレビ番組のタモリ倶楽部でも、たかなみが2週にわたって紹介されましたね。
(副長の方がいい感じでした!)
今月中旬には次世代の汎用護衛艦となる、5000トン型護衛艦19DDが進水式を迎えます。
今のところ調達数は4隻とのことですので、
むらさめ/たかなみ型護衛艦の出番はまだまだ当分続きそうです。