上部構造物の工作です。

煙突は蒸気捨て管のモールドを削り上部を開口して中央に仕切り板を入れました。


蒸気捨て管を0.5ミリ径洋白線で作りました。
H型煙突は上甲板据付け時に現物に合わせて取付けます。


煙突内部をつや消し黒で塗装して、ファンネルキャップを0.1ミリ径銅線で取り付けます。
昭和10〜11年頃行われた性能改善工事で、煙突の中央部に仕切り板を設け
ファンネルキャップが前後に分かれるタイプになり、
横から見たときの上端の角度も急なものになりますが、
今回は大正14年就役時ですので、ひとつのファンネルキャップで
1本の煙突を覆うような形になっています。


上部構造物で主に手を加えた部分は、
 ・2番砲下部と、探照灯台下部に吸気フードを追加。
 ・2番砲下部の艦尾側を延長。
 ・探照灯台の形状を若干変更。
 ・甲板上の天窓モールドを削って作り直し。
 ・後薔基部のカマボコ状の構造物のアールを大きくして側面モールドを平滑に。
といったところです。
睦月制作時にも苦労したスキッドビームの擦り合わせは、今回も同様に苦労しました。
3〜4番砲のスキッドビームは分割して取り付けることにしました。
その他、構造物の水密扉、丸窓、ラッタル等の位置は資料が少なくかなりいいかげんです。


前薔と後薔は0.2、0.3、0.5ミリの真鍮線及び洋白線で作り直しました。


ダビット類は以下のエッチングを主に使用しました。
ライオンロア「1/700 日本海軍ラジアルダビット2」(LE700039)
ファインモールド「1/700 日本海軍ラジアルボートダビット(小型艦用)」(AM13)

ボート甲板のラジアルダビットは、まっすぐ上に伸びて大きく内側にアールをとる
単純な形状ではなく、いったん外側に緩やかに膨らんでから内側にアールをとる
タイプのように見えます。(陽炎型と同じようなタイプ?)
「夕凪(第十七号)」は前述のタイプのようで、艦によって若干の差異があるようです。
基部のヒンジ部分は静協の部品セットからW23の基部をカットして流用しました。