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船体の工作(2) [1/700長良]

関東は雨が降って、久々に涼しい1日となりました。
昨晩はクーラなしでぐっすり眠れて気分がいいです。

さて長良ですが、なんとか船体の歪み矯正に成功しました!
フリープレートを用意して、そこに船底を固定するところまでは前回報告しました。
当初そのまま放置しておけば歪みはとれるだろうと思っていたのですが、
何日たっても歪みがとれません。
これは熱を加えるしかないと思い、加熱の方法を考えました。
ヘアドライヤーで加熱する案とお湯で加熱する案、2案を考えましたが
お湯で加熱する方法を採用する事にしました。
ドライヤーでは調温が難しいですが、
お湯であれば大気圧条件下なら100℃以上になりません。

お湯をわかして洗面器へ。最初は熱めのお風呂くらいの温度、40℃から始めました。
タミヤのプラスチック(スチロール樹脂)の特性がわからないので
低い温度から徐々に上げていく事にしました。
40℃のお湯にフリープレートに固定した船底を浸けて1分放置。
引き上げて冷水で冷却。しかし歪みに変化はありません。
徐々にお湯の温度を上げていきましたがやはり変化がなく、
最終的に沸騰したお湯を洗面器にあけ(この時点で80〜90℃)そこに
船底を沈めて1分放置で、歪みがとれました。
船体側のパーツも歪んでいたので、フリープレート上にマスキングテープで固定して
同様の処置をとりました。

注意点としては、やけどに注意する事と、各メーカーごとにプラスチックの
温度特性が異なるので、温度管理に気をつける必要があることです。
ピットロードや今のフジミのプラ素材ならもっと低い温度で矯正できると思います。
DSC06132.jpg

やっと次の工程に進めます。
後部魚雷発射管室に省略されている床を0.3mm厚のプラ板で作ります。
魚雷発射管もプラ材とのばしランナーでディティールアップしました。
阿武隈では艦尾側の壁がなく解放された状態になっている事がわかっているのですが、
他の同型艦はどうなのでしょう。写真を調べてみましたが今ひとつはっきりしません。
写真によってはあいてるように見えるのですが、確証が得られないので
今回はとりあえず手をつけない事にします。
DSC06129.jpg

今回は舷窓の位置にこだわってみます。
特に中央楼の舷窓の数が大きく異なっているので、そこを修正しました。
高さも全体的に0.3mm上に移動。
中央楼の舷窓の高さについては、以前阿武隈制作時に知苦労度さんから
指摘を受けていたのですが、既に工程が進んでいて着手できなかった部分です。
心残りでずっとモヤモヤしてたのですが、今回修正できてスッキリしました。

右舷魚雷発射管の艦尾側に舷窓が2つあってキットでは幅が足りないため、
プラ板で延長しました。
ここの幅は右舷側と左舷側で異なっています。
写真で見る限り、左舷側はキットよりももっと幅が狭いように感じます。
どうもセルター甲板増設時にこのような形になったようです。
この部分は各艦各年代で微妙に異なります。
DSC06140.jpg

艦尾側舷窓は特に左舷側が異なるので修正しました。
艦尾右舷側及び艦首側は大きく異なる部分はなく、2〜3カ所修正したくらいです。
DSC06138.jpg

魚雷発射管室内部を先行塗装して取付。
船底と船体パーツを貼り合わせて、段差部分はパテでならしました。
DSC06146.jpg
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知苦労度

こんばんは。
舷窓の位置修正、お疲れさまです。
これは結構面倒な作業ですけれど、やればやっただけ「実艦らしさ」がでるところですね。

> 阿武隈では艦尾側の壁がなく解放された状態になっている事
たぶん魚雷搬入経路の違いのためだと思います。
連装発射管では舷側の発射口から直に、
四連装発射管の場合は艦尾側から魚雷を搬入するみたいです。
(『艦スペ29』の「川内」の図面がヒント)
by 知苦労度 (2011-08-20 22:48) 

VAN

知苦労度さん、こんにちは。

>舷窓の位置修正、お疲れさまです。
おかげさまでなんとか修正できました。
やる価値のある工作だと思います。ありがとうございました。

>たぶん魚雷搬入経路の違いのためだと思います。
なるほど。艦スペ29の川内の図面を見ると天井クレーンの
レールが舷側から内部に引き込むように配置されていますね。

艦尾側の開口部についてMG誌2008年10月号で鈴木かひろ氏が
阿武隈の考証の中で『川内でも同様の構造である事から、水雷戦隊
「母」艦機能を持った5500t型に特有の形状であったと考えます。』
と述べています。
特に年代は指定されてなかった事から、すべての5500t型に
あてはまるものと一時期思っていたのですが、
日本海軍艦艇写真集14長良型のp.95、大正15年の鬼怒の写真からは
そのような構造は認められず、
いったいどっちなの!?と、VANの中でかなり混乱していたのですが、
知苦労度さんの言うとおり「四連装発射管の場合」と仮定すれば
川内も後年四連装発射管に換装されてますので、
そのとき開口部が設置されたと考えれば納得できますね。

この部分については模型には反映できないかもしれませんが、
もう少し調べてみる事にします。
by VAN (2011-08-21 13:44) 

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