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1/700雪風(就役時)を作る! [1/700雪風(就役時)]

雪風シリーズ第2弾です。
今回は駆逐艦雪風、就役時(昭和15年(1940年)1月27日)を作ろうと思います。

さて、模型屋さんにピットロードの雪風のキットを買いにいったのですが
あいにく売り切れのようで置いてませんでした。陽炎のキットは置いてあります。
前に買った雪風のデカールもあるし、同じ陽炎型で竣工時だから陽炎でもいいだろう、
ということで陽炎のキットを買ってきました。

DSC01182.JPG

家に帰ってきて開けてみると、説明書とデカールが違うだけで
キットそのものは雪風とまったく同じでした。
つまり、陽炎のキットでも天一号作戦時の雪風が作れます。

今回使うエッチングパーツは
1) 日本海軍駆逐艦 陽炎型ディティールアップセット LE700105(ライオンロア)
2) 日本海軍ラジアルボートダビットセット AM-13(ファインモールド)
3) 日本海軍駆逐艦 陽炎型用エッチングパーツ PE-155(ピットロード)
4) 日本海軍艦船用手摺 FH700019(フライホーク)
です。

DSC01180.JPG

1)は前回使用した物のあまりです。手摺、主マスト脚部、爆雷装填台、水密扉、主錨
12.7cm砲砲身(1基分)、羅針艦橋窓枠など、使えるパーツがまだまだたくさんあります。
エッチングパーツは安い物ではないので、無駄なく使わなくてはMOTTAINAI !
(モッタイナイ)です。
2)は近くの模型屋さんで、3)4)はフリートネットさんのネット通販で入手しました。

そのほかにファインモールドのナノドレッドシリーズ三連装/連装機銃も用意しました。

手摺、ダビット、機銃はだいぶ余りますが、その分は次の制作にまわします。

参考資料 [1/700雪風(就役時)]

アマゾンで参考資料を購入してみました。

光人社刊 雑誌「丸」編集部編 「図解軍艦シリーズ4 図解 日本の駆逐艦」
光人社刊 雑誌「丸」編集部編 「ハンディ版 日本海軍艦艇写真集 17 
駆逐艦 初春型・白露型・朝潮型・陽炎型・夕雲型・島風」
の2冊です。

「図解 日本の駆逐艦」は各艦型を各構造部ごとに分けて詳しく解説しています。
図面、イラスト、写真も多く、艦の構造を知るのにとても参考になります。
個人的には、巻末にある昭和2年から20年までの水雷戦隊編成表が大収穫でした。

「日本海軍艦艇写真集」は各駆逐艦の貴重な写真を集めており、細部を知る上で
参考になります。ただ、ハンディ版であるため画像が小さいのが難点です。
しかしながら特別輸送艦時代の雪風の全体写真が2枚掲載されており
今後の制作資料としてとても参考になります。

DSC01215.JPG

制作の状況です。
前回、雪風を完成させたあと、改めて考えてみるとおかしい点がありました。
船首楼から一段下がった部分から第1煙突のあたりまでの甲板上です。
ピットロードのキットではリノリウムのモールドになってますが
タミヤ、ハセガワの1/350キットでは滑り止めの縞鋼板になっています。
前回製作中はあまり深く考えず、キットのとおりリノリウムにしてしまいましたが
どちらが正しいのでしょうか?
「図解 日本の駆逐艦」で調べてみると、直接甲板の構造を示す解説はありませんが
陽炎型「野分」の艦橋廻り平面図の中では左舷端に「流し場」と表記のある区画があり
それ以外は縞鋼板になっています。
タミヤ、ハセガワのキットもそれに準じているようです。

前回の雪風と整合性がとれなくなりますが、今回はこの図面にしたがって
リノリウムではなく縞鋼板にしてみたいと思います。
手順は以下の通りです。

1)まず、リノリウム押さえ金具、ラッタルのモールド、主マストのガイドモールドを
  削り取ります。
2)次に左舷端に流し場の区画をのばしランナーで区切ります。
3)甲板上のなるべく広い部分におゆまるを押しつけ、縞鋼板のモールドを写し取ります。
DSC01224.JPG

4)おゆまるで型取りした縞鋼板モールド上に瞬間接着剤を
  均一に薄く塗り拡げて乾燥させます。
5)乾燥硬化したら慎重にはがし、デザインナイフでカットして隙間のないように
  縞鋼板のモールドを貼付けていきます
6)主マストのガイドモールドの代わりにピンバイスでガイド穴を軽くあけておきます。
DSC01220.JPG

瞬間接着剤で作ったモールドが透明なため、画像ではわかりづらいですね。
あとでサフを吹いてみます。
まあ、最終的には魚雷格納箱でほとんど隠れちゃうんですけどね…。

しかしなぜピットロードのキットはリノリウムなのでしょうか。
きっと何かしらの根拠があるはずです。
陽炎型は全19隻、類似の船体を持つ夕雲型も全19隻あり
その中にはリノリウム張りの艦もあったのかもしれません。
VANのような半可通ではその根拠にたどり着く事はできませんでした。

今回はここまでです。


図解 日本の駆逐艦 (図解・軍艦シリーズ)

図解 日本の駆逐艦 (図解・軍艦シリーズ)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 光人社
  • 発売日: 1999/05/01
  • メディア: 単行本




駆逐艦 初春型・白露型・朝潮型・陽炎型・夕雲型・島風 (ハンディ判 日本海軍艦艇写真集)

駆逐艦 初春型・白露型・朝潮型・陽炎型・夕雲型・島風 (ハンディ判 日本海軍艦艇写真集)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 光人社
  • 発売日: 1997/10/01
  • メディア: 単行本



船体の工作 [1/700雪風(就役時)]

以前の天一号作戦時の時と同じ内容を繰り返してもつまらないので
前と違う部分を中心に書いていこうと思います。

前回縞鋼板を貼った部分にサフを吹いてみました。波うってますね。
大部分は隠れてしまい目立たないからいいのですが
やり方をもう少し検討してみる必要がありそうです。
DSC01251.JPG

ピットロードの陽炎型駆逐艦の艦首フェアリーダー部分は変な形をしています。
そのままだと格好悪いので、少し手を入れてみます。
船体に錨鎖甲板のパーツを接着したあと、フェアリーダーのモールドの後ろ半分を
カッターで斜めに削り取ります。
DSC01246.JPG

艦首先端中央に針などでガイド穴をあけ、
そこに0.5ミリピンバイスで真横に穴を開けていきます。
あわてずにゆっくり開けていくのがコツです。
開いた穴の上部にカッターで切り込みを入れて完成です。
DSC01244.JPG

エッチングパーツのフェアリーダーを使う手もありますが、
これならお金をかけずに手軽にディティールアップできます。
前の雪風にも同じ加工をしていましたが説明するのを忘れていました。

その他の進捗状況です。
DSC01270.JPG
舷側の丸窓を0.6ミリピンバイスで開口。
舷側に1.5ミリマスキングテープを貼ってサフを吹き、鋼板の目違いを表現しました。
前回の反省から少し厚く吹きました。
他は水密扉の取付。リノリウム部分の塗装、マスキング。
艦橋両舷のラジアルダビット基部はそのままエッチングパーツ使うと
四角錐になりますが、実際には円錐状なので基部だけプラパーツにすることにしました。

今回はここまでです。

艦橋の制作 [1/700雪風(就役時)]

さすがに雪風も2隻目となると作業も早くなります。
前回悩みながらやった部分もサクサク進みます。

艦橋部は舷灯、張出部ステー、艦橋窓枠などエッチングパーツを取付。
フライホークのエッチングパーツ手摺にジャッキステーも付いていたので
艦橋まわりのジャッキステーをこれで試してみましたがうまくいかず
ついカッとなってのばしランナーでやっつけてしまいました。
困ったときはなんでものばしランナーです!
DSC01274.JPG

艦橋上部天蓋は無線電話用アンテナ、一段手摺、手旗信号台手摺を取付けました。
一段手摺は梯子のエッチングパーツを加工して、手旗信号台手摺は専用の
エッチングパーツが付いていましたが製品不良で穴が抜けておらず、短い二段手摺を
1スパン分切り取ってU字に丸めて取付けました。
DSC01275.JPG

上下を接着し、信号所の手摺を付けて艦橋完成です。
信号所手摺は専用パーツをピンセットでつまんでいたらプチンという音とともに
次元の彼方に行ってしまったので、やむなく普通の二段手摺を加工して取付けました。
信号所後方にあるのは探照燈管制器という物だそうです。プラパーツの単装機銃の
基部を加工してそれっぽいのを作ってみました。ちょっとオーバースケール気味です。
いままで普通の双眼望遠鏡だと思ってました。
DSC01288.JPG

船体はグレーを吹いて、マスキングはがし。各所をタッチアップしました。
竣工時には舷外電路がないのでラクチンです。
DSC01283.JPG

ファンネルキャップとマスト [1/700雪風(就役時)]

前回の雪風の時はファンネルキャップのエッチングパーツがありましたが
今回はありません。そこで今回はファンネルキャップの自作に挑戦してみたいと思います。
やり方は以前にも紹介した、モデルグラフィックス2008年10月号の
Takumi 明春氏の記事を参考にしています。

まず手始めに簡単そうな第2煙突からやってみます。
DSC01307.JPG
用意する物はピンセット、瞬間接着剤、ケガキ針(コンパスの先)、0.1ミリ銅線。
あと画像にありませんがニッパーです。
画像の赤い棒のような物は割り箸で、先端に2センチくらいののばしランナーが付いてます。
画像右の付箋紙の上に瞬間接着剤を出し、そこに割り箸の先ののばしランナーに付けて
接着していきます。

すいません。作業中は集中していて写真を撮る余裕がありませんので結果のみです。
DSC01290.JPG
煙突の上部をくり抜いて中をつや消し黒で塗っておきます。
基本的には、銅線を指で軽く曲げて先端に瞬間接着剤を付けて煙突の端に接着し
長さを見て反対側をニッパーで切り反対側の煙突の端に接着します。
これを縦横斜めと繰り返せばファンネルキャップができるはず…。

しかし縦と横の銅線を通したところで、このままだと中央の交差部が
どんどん高くなってしまう事に気がつきました。
考えた結果、斜めの銅線は煙突の端から中央交差部までとして
最後に中央交差部に瞬間接着剤を流し込む事にしました。
最後に中間の輪を接着して完成です。

DSC01291.JPG
横から見るとこんな感じです。
若干高い感じですが、まずまずだと思います。

続けて第1煙突です。
DSC01298.JPG
エッチングパーツの余白部分から仕切り板を切り出します。上辺の角2カ所はヤスリで
丸めておき、下辺中央に小さな切れ目を入れ、そこに銅線を挟んで接着します。
銅線を挟んだ仕切り板を煙突に接着し、形を整えながら銅線を煙突の両端に接着します。
あとは第2煙突と同じ要領で残りの銅線を取付けていきます。

DSC01301.JPG
DSC01305.JPG

第1煙突中央にも丸い輪があるのですが
さすがにこれはできそうもないので省略しました。
初めてやってみましたが、心配していたほど難しくはありませんでした。
形は少々いびつですが、あとは練習次第でしょう。
エッチングパーツは失敗したらそれで終わりですが、自作なら失敗しても
また最初からやり直せばいいわけで。
そう考えれば自作の方がかえって気が楽なのかもしれません。

主マストです。
DSC01311.JPG
三脚部は前回使用したライオンロアのエッチングパーツの残りから、信号桁、無線桁は
ピットロードのエッチングパーツを使用しています。
ライオンロアの三脚部ですが、組上げてる途中で中間の梁の数が違う事に気がつきました。
エッチングパーツは3カ所ですが実物は2カ所です。
そこで急遽ニッパーで下段の梁を撤去。もう半完成状態なので細かい仕上げはできません。
さらに三脚のうち、前方の1本がばらけてしまい、しかたなく切断して0.2ミリ真鍮線に
置き換えました。けっこうガタガタです。いじらなかった方がよかったかも…。

船体の方は艦橋を取付けて、信号所と探照燈台まわりにキャンバスを張り
小物を取付けました。
DSC01296.JPG

雪風の識別塗装 [1/700雪風(就役時)]

あらかじめお断りしておきますが、今回の考証は本ブログ管理人の拙い考察のもとに行われたものであって事実と異なる可能性が十分にあります。 ブログ読者がこの考証を利用する事は自由ですが、それにより利用者が不利益を被ったり、思わぬ赤っ恥をかいたとしても当方はいっさい関知しませんので悪しからずご了承ください。

さて、今回の雪風で一番こだわりたい部分の話です。

雪風の写真で有名な物は2枚あります。1939年(昭和14年)12月と1940年(昭和15年)
1月に撮られた物です。この2枚はいずれも佐世保沖での公試中の写真で、雪風が竣工した
1940年(昭和15年)1月20日以前に撮影されたものです。

厳密に言えば公試中の艦の所掌はまだ造船所(海軍工廠)側にあり、軍務に就いている
状態ではありません。
舷側の「ゼカキユ」(右から左に読む)と艦尾の「ぜかきゆ」(右から左に読む)の表示は
進水式のとき与えられますが、艦首の駆逐隊番号と煙突の識別帯が竣工引き渡しを
受けた時、またはその前後に書き込まれるはずです。

巷で見る多くの作例は上記2枚の写真を参考にしているためか艦名のみ書かれたものと
なっていますが、雪風もまた竣工時には駆逐隊番号と識別帯が書き込まれていたのでは
ないでしょうか。

そう思う理由が2つあります。
1)雪風が竣工する1ヶ月前の1939年(昭和14年)12月20日に竣工した
  陽炎型駆逐艦不知火には駆逐隊番号と識別帯の塗装がある。
2)1940年(昭和15年)11月30日に竣工した陽炎型駆逐艦磯風にも駆逐隊番号と
  識別帯の塗装がある。

これら2つの艦の間に挟まれた雪風にも必ずあるはずです。
ただ写真が残ってないだけなのではないでしょうか。

「竣工時と銘打って作るならきちんと就役している姿を作りたい!!」

ということで今回の雪風には艦名に加えて駆逐隊番号と煙突の識別帯を
付けてみようと思います。

雪風は竣工後、第2艦隊第2水雷戦隊隷下の第16駆逐隊所属になります。
つまり艦首の駆逐隊番号は「16」です。

と、ここまでは簡単です。問題は煙突の識別帯です。
何本の線が入っていて、それは前部煙突に描かれていたのでしょうか。
それとも後部煙突に描かれていたのでしょうか。

月刊モデルアート別冊 艦船模型スペシャル No.30《特集》日本海軍駆逐艦の系譜・3
P.63に日米開戦直前に識別塗装は消されてしまったが、現場の混乱から昭和17年初頭に
識別線が復活したとあり、そのときの仕様が書かれています。
これがヒントになりそうです。

それによると、水雷戦隊内駆逐隊の序列に従い、1番隊は細線1本、2番隊が2本、3番隊が
3本、4番隊が太線1本に細線1本となっている、と書かれています。
また、艦隊内に水雷戦隊が2隊ある場合は艦隊内の序列に従い、1番水雷戦隊は前部の煙突に
2番水雷戦隊は後部の煙突に識別帯を入れた。とあります。

これを雪風竣工時の水雷戦隊の編成に当てはめてみます。
光人社刊「図解 日本の駆逐艦」巻末の水雷戦隊編成表によれば
1940年(昭和15年)1月末ごろの水雷戦隊の編成は以下の通りです。
第1艦隊
 第1水雷戦隊:第2駆逐隊、第24駆逐隊、第27駆逐隊

第2艦隊
 第2水雷戦隊:第8駆逐隊、第16駆逐隊、第18駆逐隊
 第4水雷戦隊:第6駆逐隊、第7駆逐隊

ここで雪風と竣工日が近い駆逐艦不知火の画像を見てみます。
不知火は前述のとおり、識別帯を巻いた1939年(昭和14年)12月20日撮影の
写真が残っており、これによると第18駆逐隊に所属し、後部煙突に細線が2本入っています。

この間第2水雷戦隊の編成は変わってませんので、1940年(昭和15年)1月末の時点で
1)第2水雷戦隊の艦隊内席次は2番である。
2)第18駆逐隊の水雷戦隊内の席次は2番である。
という推測が成り立ちます。

このことから、雪風の識別帯は後部煙突に描かれていたと思われます。
それでは雪風の所属する第16駆逐隊の水雷戦隊内での席次は何番だったのでしょうか。
少なくとも番号の若い順から席次が決まっているわけではなさそうです。

VANは水雷戦隊内で編成の古い順ではないかと推測します。
(追記)この部分について、下記コメント欄にて出沼ひさし様より、駆逐隊の序列は駆逐隊司令の先任順であることが多い、との助言をいただきました。したがって本推測は誤りとなります。詳細は下記コメント欄を参照ください。(追記終わり) 2009/09/07

編成表によれば、1939年(昭和14年)11月15日に第8駆逐隊、第18駆逐隊が編成され
翌1940年(昭和15年)1月27日に第16駆逐隊が編成されます。
不知火の画像から第18駆逐隊は2番隊である事がわかっていますので
この推測に当てはめると

第2艦隊
 第2水雷戦隊:第8駆逐隊(1)、第18駆逐隊(2)、第16駆逐隊(3)

(注)カッコ内は駆逐隊席次

と推測され、よって第16駆逐隊は3番隊であり、
「雪風は後部煙突に細線3本を描いていた」と推測されます。

(追記)光人社刊 雑誌「丸」編集部編 「ハンディ版 日本海軍艦艇写真集 17 駆逐艦 初春型・白露型・朝潮型・陽炎型・夕雲型・島風」p72右上の写真に、第2煙突に3本の白線を巻いた雪風が写っているのを見つけました。キャプションより、昭和15年4月2日基隆で撮影されたものであることから、出沼ひさし様の検証のとおりであることを確認しました。(追記終わり)2009/12/29

同じ検証を画像の残っている駆逐艦磯風にも試してみましたが、こちらの方はうまく
いきませんでした。この頃の駆逐隊の編制は改廃が激しく、おそらくは改編によって
空いた席次に新たに編入された駆逐隊が当てはめられたのではないかと思われます。
ちなみに磯風の写真は1941年(昭和16年)10月20日に撮影されたものであり
第1水雷戦隊第17駆逐隊に所属し、前部煙突に細線2本が描かれています。

よって、ここまで検証してきた事項は確証を得るに至らず、推測の域を出ません。

ここまで検証しておいて何とも頼りない結果ですが、この推測を信じて
塗装をする事にします。まー、恥かくの自分だしね…。

マスキングにするかデカールにするか悩みましたが、どちらもうまくいきそうにないので
筆塗りする事にしました。こんな感じです。
DSC01321.JPG

舷側艦尾の艦名と駆逐隊番号は最後にデカールを張ります。

長々おつき合い頂きありがとうございました。

艤装 [1/700雪風(就役時)]

甲板上の兵装品ほか小物類の制作です。

DSC01330.JPG
50口径三年式12.7センチ連装砲C型です。今回一番苦労した部分です。
側面に補強フレームと丸窓、上部にジャッキステーを取り付けました。
ジャッキステーはフライホークの手摺のエッチングパーツにオマケ程度に
付属しているものを使用しました。
実物の写真から推測すると、ジャッキステーの足の長さは30センチくらいで1/700では
0.4ミリくらいです。だいたい縮尺は間違っていないのですが、いざ取付けるとなると
隙間が狭く、瞬間接着剤が入り込んで隙間が埋まってしまいがちです。
いくつかのパーツに分けて接着していきますが、加工も難しく、仕上がりは少々きたない
ものとなってしまいました。
九二式4連装魚雷発射管はジャッキステーが足りなくなったため大幅に省略しています。

DSC01334.JPG
連装砲の砲身です。真鍮引き物の砲身が1基分しかないので、1番砲塔を真鍮砲身に、
2番3番砲塔をプラパーツのままにしようと思います。
離れていれば違和感もあまり感じないだろうという理由からです。
ただプラパーツの砲身そのままではあんまりなので800番〜1000番の耐水ペーパーで
砲身を少し細くしてみました。
画像の左からキットパーツそのまま、ペーパー処理後、真鍮砲身です。
砲身の先端に向けて少しテーパーをつけてあります。

DSC01338.JPG
細かい事ですが、荷役用ダビットもシャープに削ってやりました。
前回の雪風では何もせずにそのまま取り付けたところ、まわりのエッチングパーツから
浮いてしまった反省からです。

DSC01344.JPG
後部マストは0.2ミリ真鍮線で自作しました。
そこにエッチングパーツの信号灯を貼付けています。
信号灯の部分は爪楊枝の先で塗料を置くように塗り分けました。

完成までもう一息です。

細部の仕上げ [1/700雪風(就役時)]

なかなかうまくいかなくて苦手としている部分があります。
絡車(リール)です。
いままではリールのエッチングパーツにプラ棒を挟み込むだけでしたが
これがなかなかうまくいきません。
ちょうどいい長さをのプラ棒を切り出すのが難しく、
長かったり短かったりであまり形よく仕上げる事ができません。

DSC01351.JPG
今回は他の方法を試してみました。
1ミリ径のスプリングを切って間に挟んでみました。
画像の右4つがそれです。
少し長めに切って1巻きずつ切り詰めて長さを調節するとよいみたいです。
左2つは1ミリプラ棒に0.1ミリ銅線を巻き付け、切断したものを挟んでます。
塗装したらモールドがつぶれてしまいました。
肉眼でもよく見ないとわかりません。
多少オーバースケールでも銅線はやや太めのものを巻いた方が良さそうです。

DSC01352.JPG

艦名と駆逐隊番号のデカールを貼りました。クレオスのマークセッターで密着させてます。
マークセッターは接着力を高めるのと同時に、
デカールの柔軟効果もあるので凹凸部にもなじみます。
デカールの反射(シルバリング)もある程度抑えることもできます。
マークセッターはデカールとの相性があるので、
必ず、デカールのいらない部分などを使って試してから使用しましょう。

艦橋両舷のラジアルダビット部分です。

DSC01345.JPG
左舷カッターが烹炊室煙突と干渉して乗りません…。
主な原因は艦橋左側面に0.5ミリプラ角棒で追加した吸気口のようです。
そこまで計算してませんでした…。

当初は公試中の写真のように、左舷のラジアルダビットは引き込んで、
右舷のダビットを外側に出すつもりでしたが、両舷とも舷外にカッターを出す事にします。

次回で最終回(の予定)です。

雪風、就役 [1/700雪風(就役時)]

予定通り最終回になりました。
艦橋の両舷にラジアルダビットとカッターを取付け、最後に旭日旗を揚げて完成です!
DSC01384.JPG
DSC01385.JPG
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旭日旗は昔買ったタミヤキットのあまった物を使用しました。デカールではなく薄紙です。
デカールは劣化が早く、時間が経つと少し触れただけでパリパリと割れてしまいます。
薄紙の場合は耐久性があり、また指やピンセットで表情を付ける事ができ
個人的に気に入っています。これだけ売ってくれないものでしょうか。

DSC01393.JPG
ラジアルダビット部のたすきがけの部分(正式名称は知りません)は
習字の半紙を使用しました。

DSC01394.JPG
竣工時なのでウェザリングはしてません。薄めたエナメルのジャーマングレーで甲板と
上部構造物のモールドを強調した程度です。

DSC01228.JPG
100円ショップでこのようなものを見つけました。200円(税別)です。
駆逐艦などの小型艦艇が1隻入るくらいの大きさです。
それより大きくなるとちょっと厳しいです。
ちなみにコレクションケースで有名な某W社で同じくらいのサイズを買うと
980円くらいします。正直ボッタクリだと思います。

DSC01369.JPG
DSC01371.JPG
拙い作品もなんとなく高級に見える不思議。

DSC01373.JPG
天一号作戦時雪風と共に。

DSC01381.JPG
竣工就役を祝って祝杯をあげます。海軍さんならやっぱり角瓶でしょうか。

大戦末期に続き、竣工時を作り比べてみて、それぞれの違いを知る事ができました。
また考証を重ねて、不完全ながらも一つの結果にたどり着けた事も大きな収穫でした。
雪風シリーズはあと2つありますが、これらも頑張って作ってみたいと思います。

1/700雪風(竣工時)を作る 完
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