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艦橋の工作(7) [1/700航空戦艦日向]

艦橋もいよいよ最終段階になりました。

主砲射撃所・測距所
上部に一段手摺を取付け。21号電探はジョーワールドのエッチングを使用しました。
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連合艦隊所属を示す白色に塗装して、艦橋の完成です。
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いまさらですが、デリックの滑車部分の構造物は、やはり拡張されていたと思います。
できることならやり直したい…。
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わからないところは想像でこなしたので、嘘3割といったところです。(嘘多いな…)
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船体に設置して完了!と思ったのですが、
頂上部の白色塗装は昭和18年中に廃止になったそうなので、
エンガノ岬沖海戦時(昭和19年10月)ではグレーだったようです。
その時米軍機が撮影した伊勢の写真も、頂上部がグレーに見えます。
そんなわけでマスキングして塗り直しです。
「十八改装」直後、という設定なら白色でいいんですけどね。
その場合は、射出甲板側面の機銃と噴進砲のスポンソンを外さなくてはなりません。
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艦橋を船体に設置して、艦載艇揚降用デリックを設置しました。
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だいぶ完成に近づいた気がします。(もちろん気のせいです。)
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ブログを見返したら、艦橋だけで1ヶ月かかってました。アホかーー!!
次は兵装の工作です。

兵装の工作(1) [1/700航空戦艦日向]

完成した模型からぽろぽろパーツが脱落して、バラバラになる夢を見ました。
目が覚めて、夢で良かったと心底ほっとしました。
ご同輩、近頃良い夢を見ておられますか?

45口径36センチ連装砲
砲塔のケーシングは、自分で開口したり、モールドを削ったりする作業があります。
組立て説明書をよく読んで間違えないように。
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左から、1〜4番砲です。
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機銃座はブルワークを削って、平らにしました。
8メートル測距儀はヒケがあるので、パテ埋めしてならした後、
のばしランナーでモールドを復旧しました。
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三笠でもやりましたが、砲身の先端は、0.5ミリピンバイスで浅く開口しました。
まずケガキ針で下穴を明けて、様子を見ながら少しずつ慎重に開口しました。
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機銃座に弾薬箱と1段手摺を取付けました。
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それぞれ塗装して完成です。
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兵装の工作(2) [1/700航空戦艦日向]

八九式12.7センチ連装高角砲・九六式25ミリ3連装機銃
今回は兵装に最近発売された
ピットロードの新WW-II 日本海軍艦船装備セット(I)を使用してみたいと思います。
前回の砲塔上機銃座に取付けた弾薬箱もここから取りました。
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八九式12.7センチ連装高角砲です。他の高角砲と比較してみます。
左から、ピット新製品、ピット従来品、ウォーターライン、です。
ピットの新製品は、3つのパーツで構成されており、
仰角度を自由に調整できるのが大きな特徴です。
連装砲架台から出ている2つの突起を、砲身と駐退発条筒のパーツで挟み込むのですが、
これがなかなか難しく、VANは突起をカットして砲身パーツを接着しました。
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裏面はこんな感じ。並びは逆になります。
モールドの細かさは他社従来品を圧倒しています。
これ以上を望むとなると、ライオンロアかベテランモデルの
レジン+エッチングパーツしかないでしょう。
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九六式25ミリ3連装機銃です。
左からピット新製品、ファインモールドナノドレッド、ピット従来品、
ウォーターライン、です。
架台と銃身の2つのパーツで構成され、高角砲と同じく仰角度を調整することができます。
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九六式25ミリ連装機銃です。今回は使用しませんが、紹介だけ。
左からピット新製品、ファインモールドナノドレッド、ファインモールドエッチング、
フジミ、ピット従来品、ウォーターライン、です。
これも3連装機銃と同じく仰角度が調整できます。
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九六式25ミリ単装機銃。左からピット新製品、ピット従来品です。
新製品の方は四角形の架台付きで、機銃は照準環までモールドされています。
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機銃を中心に紹介しましたが、他にもアンカー、方位盤、観測鏡などが入っています。
パーツの詳細、員数に関しては、ピットロードのホームページでご確認ください。
高角砲・機銃は、角度調整が可能であることが大きな特徴になっていますが、
連装機銃・3連装機銃に関しては、少し組立てづらい所もあり、
(具体的にいうと、銃身か架台のどちらかを少し削ってやらないとうまく合わない。)
「細かい作業は苦手だよ〜」という方や「角度にはそれほどこだわらないよ〜」という方は
別の選択をした方が良いでしょう。


八九式12.7センチ連装高角砲は、ほとんどいじる所がないので、
そのまま組立て、塗装しました。
裏側に梯子を追加しただけです。砲身は白色に塗りました。
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九六式25ミリ3連装機銃は、全部で31基必要です。
今回はファインモールドのナノドレッドシリーズを使用しました。
使いかけを持っており、新たに1セット購入しましたが、
それでも30基分しかないので、残り1基はピットロードの新製品を使用しました。

防盾をつけます。ファインモールドから出ているエッチングパーツを
使えばいいのですが、VANは変な所でケチ臭いので、
阿武隈でもやった、プラストライプを使用します。
1ミリ幅のプラストライプをマスキングテープの上に隙間なく並べ、
1.5ミリ間隔でカットしていきます。
デザインナイフは新品の刃に変えて、刃の直線部を全部使って、
押し切るようにカットします。
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カットした防盾を、ゼリー状瞬間接着剤で接着します。
作業はランナーにつけたままの方がやりやすいし、紛失防止にもなると思います。
塗装完了後、ランナーから切り離し、カット面をタッチアップしました。
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それぞれ取付けました。高角砲がハリネズミのようです。
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どれがピットの3連装機銃かわかりますか?
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後部艦橋、両舷スポンソン部はこんな感じです。
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次は後檣の工作です。

後檣の工作 [1/700航空戦艦日向]

艦船模型スペシャルNo.37、購入しました。
今回は「日本海軍駆逐艦の系譜・4」として、
秋月型、島風型、松/橘型の特集が組まれています。
特に秋月型については、個艦ごとに詳しく解説されており、
模型制作時には大いに参考になると思います。
ただ、まだざっと目を通しただけなのですが、
p.48上の図のタイトルに「【図6】秋月 損傷復旧時(1944年8月)」とあるのは
「涼月」の間違いではないかと、思ったり思わなかったり…。

後檣中央付近に追加された見張り台(?)。
詳細がよくわからないので、双眼望遠鏡を2基設置することにしました。
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四角い電探室らしき構造物はプラ材で作りました。
後檣のクロスツリー及びトップマストはハセガワのエッチングを使用しました。
伊勢と日向ではクロスツリーの長さが違います。
十八改装以降の日向はエッチングを切り詰めて使用する必要があります。
トップマストはガフの開き角度が浅いので少し左右に広げました。
根元の長さが足りないため、0.2ミリ真鍮線で下部を延長しています。
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ここまでやった所で、クロスツリーのブレス材基部に
三角のガセットプレートを入れるのを忘れていたことに気付き、再度分解。
主檣側のエッチング部分もカットして、再度取付けました。
ガフの支持材は0.1ミリ銅線で作りました。
DSC04235.JPG

画像右が艦首側、左が艦尾側です。
トップマストが主檣より前に来ているのが日向の特徴です。
資料などでは、ガフの支持材の始点が、伊勢同様に主檣頂点付近から伸びているのですが、
画像を見る限りでは、どうしてもそのように見えません。
トップマストより前から伸びているようにしか見えないので、このようにして見ました。
DSC04239.JPG

今回、後檣に13号電探を付けてみたいと思います。
制作の資料としている学研の「伊勢型戦艦」には、
「13号電探の装備記録はなく、着底時の写真を詳しく調べても見当たりません。」(p.148)
とありますが、近年の考証によって「伊勢」には2基装備されていたことが
わかっています。
そういう目で見れば、学研「伊勢型戦艦」のp.36にある伊勢の後檣の写真で、
クロスツリーに13号電探の取付座が2つ付いてるがはっきりと確認できます。
また、p.30の米軍機が上空から捉えた伊勢の写真でも、
不鮮明ながら、13号電探らしき影が見えます。
日向に付いていた、とはっきり確認できる画像は見つからなかったのですが、
アジア歴史資料センターの、
「昭和19年10月20日〜昭和19年10月29日 軍艦日向捷号作戦戦闘詳報」
(レファレンスコード:C08030577100)
p.42(六)戦訓所見 の中に、

(イ)電探
 (一)(省略)
 (二)後檣ニ装備セル十三號ハ高速航行特ニ変針時振動大ニシテ感三程度…(後略)

とありますので、日向にも間違いなく装備されていました。
装備数、取付け位置については明記されていないのですが、
常に伊勢と同様の改修を受けてきたことを考えて、
伊勢と同様の位置に2基、設置することにします。

こんな感じになりました。
エッチングはジョーワールドを使用しました。
DSC04258.JPG

左が艦首側。右が艦尾側です。
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塗装して完成です。今回黒の部分はXF-69 NATOブラックを使用しました。
手順は、白>マスキング>NATOブラック>さらにマスキング>グレー、の順です。
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当初、このあとの艦載艇といっしょに塗装して、
塗装工程の合理化を図ろうと思っていたのですが、
艦載艇に手を入れ始めたら、なんだかややこしいことになってきたので、
あきらめて先にマストだけ塗装しました。
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これで本体工事は雑工事を残すのみとなりました。
次は艦載艇の工作です。

艦載艇の工作 [1/700航空戦艦日向]

立秋を過ぎても全く涼しくなる気配がありません!残暑お見舞い申し上げます。

あまり話題になっていませんが、
アオシマが1/700ウォーターライン初春型駆逐艦をリニューアルするそうです。
竣工時のキット化だそうで、背負い式の2番砲、トップヘビーな上部構造物、
複雑な艦橋形状、くびれた船体断面形状など、どのようになるかとても興味があります。
今秋発売に向けて開発中だそうです。
ウォーターラインブランドの中で、ひとり気を吐いているアオシマ。頑張ってほしいです!


艦載艇の工作に入ります。
暑さのため頭がぼーっとして、手戻りが多く、行きつ戻りつしながらの作業になりました。

内火艇の舷側に防舷材を取付けました。
タミヤのエポキシパテを使用しました。
パテが柔らかいうちはペタペタして扱いづらいですね。
指先に水をつけながら、なんとか仕上げました。
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大型発動機艇にも舷側に防舷材を取付け。
0.3ミリプラ角棒が手に入ったので、それを使用してみました。
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んで、いきなり完成です。(途中写真撮る気力がなかった。)
9メートルカッター。
オールは、ファインモールドのエッチングの余りから。
船尾に舵を付けてみました。
ピットロードのエッチング、PE-01 軍艦一般装備(絶版)から取りました。
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12メートル内火艇、15メートル内火艇。
キャビンの窓枠はエッチングの梯子を貼付け、エナメルで墨入れしました。
キセル型通風筒は、0.3ミリ真鍮線をそのまま使用しました。
船尾旗竿はのばしランナーで。
デカールは接着力強化のため、張付け後、マークセッターを面相筆で塗りました。
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12メートル内火ランチ、大型発動機艇。
ランチの窓は黒のデカールを刻んで貼付けました。
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今回は使用しませんが、水雷艇も作りました。
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すぐに本体に取付けたい所ですが、雑工事終了後に取付けることにするので、
このまま保管しておきます。

艦載艇の搭載・残工事 [1/700航空戦艦日向]

夏の暑さをなんとか凌いできたのですが、さすがにここのところ夏バテ気味です…。
早く涼しくならないかな…。

艦載艇を取付けます。
艦橋両舷の9メートルカッター用ラジアルダビットです。
ハセガワのエッチングですが、キットのダボ穴に合うように
根元は1ミリのプラ棒に置き換えてあります。
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滑車のエッチングの先に、黒ののばしランナーを接着します。
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ラジアルダビットの両脇に接着して、綿ロープものばしランナーで追加します。
ラジアルダビットとカッターはゼリー状瞬間接着剤で固定しました。
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グライプバンドは習字の半紙を使用しました。
バンドの両端はゼリー状瞬間接着剤で、
バンドとカッターの接触面は木工用ボンドで固定しています。
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綿ロープなどはガンプラのランナーを利用しました。
ガンプラは成形色に様々な色を使用しているので、
のばしランナーの素材としては好都合です。白、黒、クリーム色などが重宝します。
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他にものばしランナーで張り線を少し行いました。
デリックのワイヤーを黒ののばしランナーで作りました。
接着は瞬間接着剤を使用して、下から順に取付けていきました。
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舵柄信号標識板。取付けは三笠の時と同様です。
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その他の残工事です。
ダークイエローの部分はきっと縄梯子になっていて、
それをくるくる巻き取っているのでしょう。
舷側に垂らしたり、ダビットに吊ったカッターに寄り付いたりするための
道具だと思います。名前は知りません。
(追記)グリッピングスパー(griping spar)と言うそうです。(追記終わり 2010/09/06)
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カタパルト付近の格納庫側面から、何やら給排気口らしきものが見えたので
取付けることにしました。
プラ材から削りだし、補強フランジはのばしランナーで。
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苦労した割に、思いのほか目立たなくてショック。
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付けるか付けないか、かなり迷ったのですが、副錨を付けることにしました。
静協の装備セットのパーツを使用して、シャンクは1ミリプラ角棒をのばして
テーパーの付いてる部分を切り出して使用しました。
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一応取付けましたが、そこはかとなく蛇足感が…。
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舷側をエナメルでウォッシングして、汚しました。少しやりすぎたかも。
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これで本体の工作は、ほぼすべて完了しました。
最後は艦載機の工作です!

艦載機の工作(1) [1/700航空戦艦日向]

まず、お詫びと訂正なんですが、いくつかのエントリの中で紹介した
ピットロードのエッチングパーツ「軍艦一般装備(PE-01)」ですが、
「絶版」と書きましたが、ピットロードのホームページを確認したところ
絶版ではありませんでした。
どうも別のエッチングと勘違いしていたようです。
ここに、お詫びして訂正いたします。
絶賛発売中ですので、バンバン買ってください!
汎用パーツやレーダー類が豊富で、さまざまな艦船に流用できます。
特に大戦末期から60年代にかけての米海軍艦船のグレードアップに
にぴったりだと思います。



日向に艦載機を乗せてみようと思います。しかも満載で。
しかし、1944年10月、エンガノ岬沖海戦時、
伊勢、日向共に艦載機は搭載されていませんでした。

アジア歴史資料センター
「昭和19年5月1日〜昭和20年3月1日 第4航空戦隊戦時日誌抜粋(旗艦日向行動等)」
レファレンスコード:C08030742400
本資料は「私文書のためアジ歴では非公開」になりました。
防衛省防衛研究所史料閲覧室では本資料の閲覧が可能とのこと。(2012/06/25追記)

によれば、
1944年(昭和19年)5月、第634海軍航空隊(634空)が編制され、
伊勢、日向と共に第4航空戦隊が組織されます。
634空は、彗星22機、瑞雲22機で構成され、その搭載区分は、
日向は、彗星14機、瑞雲8機。伊勢はその逆、となっていました。
同年6月24日には伊勢、日向共に、彗星4機、瑞雲6機を受領。
広島湾で射出訓練を行っています。
同年8月31日、岩国沖にて彗星11機、瑞雲7機を収容し、
翌日、伊予灘にて射出訓練を行っています。
しかし、同年10月17日。米軍がレイテに上陸すると634空は、
彗星は台湾航空戦に、瑞雲はフィリピンに回されてしまい、
伊勢、日向は「艦載機無き航空戦艦」として、
エンガノ岬沖海戦に出撃していくことになるのです。

「航空戦艦」と言えば聞こえは良いですが、
ミッドウェー海戦で、虎の子の空母4隻を喪失し、
新たに建造中の空母が完成するまでの間の
「つなぎ」として考えだされた苦肉の策でした。
射出訓練こそ行いましたが、結局艦載機は他の戦地に回されてしまい、
日向は航空戦艦として、その真価を一度も発揮することなく、
米軍の爆撃に合い、情島沖で大破着底したのです。

何ともむなしい話じゃないですか。
訓練を行った日向の乗組員も、航空隊隊員も、
十八改装にあたった、設計担当も、現場の工員も、
たとえそれが場つなぎのものだったとしても、皆必死だったことでしょう。
しかし、その苦労は決して報われることはなかったのです。
だからこそ、史実とは違っても、せめて模型の中だけでも、彼等の苦労に報いたい。
それが今回艦載機を満載する理由です。


それでは工作に移ります。
彗星瑞雲の搭載数ですが、全22機のうち、
11機は格納庫内、11機は射出甲板及びカタパルトに露天係止する計画だったので、
9機は格納庫内、13機は射出甲板及びカタパルトに露天係止する計画だったので、
露天係止分11機13機を作ることにします。
11機の内訳は、彗星6機、瑞雲5機とします。
13機の内訳は、彗星7機、瑞雲6機とします。
本当はもう少し違った構成にしたかったのですが、
ハセガワのエッチングの運搬台車が、彗星用、瑞雲用共に各6基分しか無いので
このような構成にしました。

彗星二二型
全体のバリを取り、スピナーを削り取ります。
主脚が出ているんですが、射出甲板上では収納してたのではないかと思い、削りました。
風防のモールドが高く、あまり似てなかったので、削って低くしました。
DSC04364.JPG
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瑞雲一一型
彗星同様に全体のバリを取り、スピナーを削り取ります。
主翼翼端を少しだけ削り、角張った感じにします。
これも風防のモールドが高いので削って低くしました。
エンジンカウル正面を1.0ミリピンバイスで浅く彫り込みました。
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削り取ったスピナーはマスキングテープに貼付けて、なくさないように保管しておきます。
プロペラはハセガワのエッチングを使用しています。
1枚ごとに45°くらいひねって、取っておいたスピナーを取付けました。
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塗装は、まず裏側に明灰色を吹いて、次に表側から暗緑色を吹きました。
塗装の境界は、乾燥後筆塗りでタッチアップします。
暗緑色はタミヤのXF-11を使用しましたが、すごく暗いですね。
色としては合ってるんでしょうけど、背景が白や黄色など、
コントラストが強いと、ほとんど黒にしか見えません。
DSC04382.JPG

風防はX-7ブルーで塗りました。
人によっては、シルバーに塗ったり、水色に塗ったり、好みが出るところです。
他の部分も細かい塗り分けを行い、デカールを貼りました。
デカールはマークセッターで馴染ませています。
フロートの赤いラインもデカールです。位置をそろえるのに苦労しました。
労力はマスキングでやるのと大差無いかもしれません。
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それぞれを組立てて完成です。
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運搬台車滑走台はハセガワのエッチングです。
彗星の運搬台車滑走台です。うん、バッチリ。
DSC04407.JPG

瑞雲の運搬台車滑走台です。あれ?なんかおかしいぞ!?高さが合いません…。
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完成間近でこんな落とし穴が…。
(朱記訂正 2010/09/21)

艦載機の工作(2) [1/700航空戦艦日向]

様々なところで語られていますが、
秋から年末にかけてのフジミの新作ラッシュはすごいですね。
ブレーキの壊れた暴走機関車のようです。
そんな中、VANが注目したいのは、
年末発売予定のファインモールド1/350駆逐艦綾波です。
先日ホームページで、新たにパーツの画像がアップされましたが、
魚雷発射管の防盾の中身まで再現しているという凝り様です。
ナノドレッドシリーズを出しているメーカーですので、
細部の作り込みなど、かなり期待が持てそうです。
まあ、VANは買わないんですけど…。
だって、手を出したらはまってしまいそうだし…。お金ないし…。置き場所ないし…。


伊勢型航空戦艦特有の構造があります。
射出甲板の運搬軌条とカタパルト上面が、同一のレベルにある、というところです。
「ふーん、それって普通じゃね?」と思うかもしれませんが、
それまで水上機を運用してきた戦艦、巡洋艦(航空巡洋艦含む)、水上機母艦などでは、
運搬軌条とカタパルトには大きな段差がありました。
運搬軌条の上に運搬台車を置き、その上に滑走台を置き、
さらにその上に水上機を乗せるような格好になっていました。
運搬台車の上面とカタパルトの上面が同じレベルになっており、
そこに滑走台をスライドさせてカタパルト上に装填する仕組みになっています。
双フロートの水上機であれば、滑走台を低くして
カタパルトを跨ぐようにすることもできたわけです。

学習研究社刊 歴史群像太平洋戦史シリーズVol.26 「伊勢型戦艦」
P.150 「伊勢型航空戦艦の運用思想」によれば、
伊勢型航空戦艦は、運搬軌条とカタパルト上面が、同一のレベルにあるため、
運搬台車を使わず、滑走台そのものを移動し、
カタパルト上に装填する仕様になっていました。
瑞雲のような双フロート機を移動させるためには、
かなり背の高い特殊な滑走台を必要としたのです。

そこで前回の続きです。
滑走台はハセガワのエッチングのままでは低いので、
プラ材とのばしランナーを使って、2ミリかさ上げしました。
特殊な滑走台がどのような格好をしていたのかわからないので、
外観は全くの想像です。
DSC04417.JPG

これでフロア面に干渉せずに射出甲板上を移動できます。
実のところ、この問題に行き当たるまでは、
滑走台と運搬台車の区別がついていませんでした…。
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前回のエントリをアップした後、ひとつ間違いに気付きました。
艦載機の露天係止数と格納数です。
前回、「11機は格納庫内、11機は射出甲板及びカタパルトに露天係止。」と書きましたが、
資料をよく読んでみると、格納庫内には、「9機」しか入らないとのことでした。
定数が22機ですから、露天係止分が「11機」では計算が合いません。
露天係止分は、正しくは「13機」となります。

資料をななめ読みした際に、「甲板上に11機」という一文が目に飛び込んできて、
さらにハセガワのエッチングにプロペラが11機分しかなかったことから、
そこで思考停止してしまったのが思い込みの原因でしょう。
「甲板上に11機」という一文も、想像力を働かせれば、
「甲板上に11機(とカタパルト上に2機)」と省略された部分も読み取ることができます。
どんなに立派な資料本を持っていても、
しっかり読んで、内容を理解しなければ意味がない、ということです。

そんなわけで、瑞雲、彗星各1機ずつ追加制作しました。
彗星の滑走台が足りないので、エッチングパーツの余りから、
それっぽいものを選んで取付けました。
足りないプロペラはピットロードのエッチング、軍艦一般装備(PE-01)から取りました!
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台車と艦載機を取付けました。
右舷側に瑞雲、左舷側に彗星としましたが、配置は全くの想像です。
射出甲板上に13機配置するのは、艦に備え付けのデリックでは無理ですね。
接岸して、岸壁のクレーンなどを使って積み込んだんだと思います。
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次回で最終回です。

「戦艦の時代」の終焉 [1/700航空戦艦日向]

最終回です。制作開始から5ヶ月と10日余り…。
最後に軍艦旗、菊花紋章を取付けて完成です!

1/700 大日本帝国海軍 航空戦艦 日向
1/700 IJN Aircraft Battleship HYUGA
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艦首部
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上部構造物
信号桁に張り線をしてみました。それだけではさみしいので
とりあえず日向の信号符字「JGDA」をぶら下げました。
信号桁の張り線は難しいですね。きれいにそろわないです。
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後檣、射出甲板
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瑞雲射出
1番機の瑞雲は接着せず、飛行状態の瑞雲と置き換えできるようにしてみました。
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最後の最後で、参考資料の追加なんですが、
アジア歴史資料センターから、
「昭和19年10月1日~昭和19年11月5日 捷号作戦戦時日誌(3)
軍艦瑞鶴・軍艦日向」
レファレンスコード:C08030038200
です。

これのp.38に、艦尾噴進砲装備の訓令が記載されているのですが、そこに、

一、工事要領
イ、艦尾両舷に張出を設け十二糎二十八連装噴進砲六基を装備す
ロ、後檣に噴進砲射撃装置を二基装備す
ハ、前諸項に関連する工事を施?す(※?は解読できず)

とありました。
注目したいのは、ロ項です。この後檣に設置された2基の射撃装置とは、
以前「後檣の工作」で、詳細が不明だったので、双眼望遠鏡2基を設置した
あの見張り台ではないかと思います。
よって、これを反映して、双眼望遠鏡を取り外して射撃装置2基に交換しています。

今回は反映できませんでしたが、ハ項に関連する工事で、p.40に、

機銃甲板と噴進砲甲板間通路の新設 10月3日着手〜竣工(予定)日未定

とあるので、この通路を再現すると、より現実に近くなると思います。
まあ、ほとんど見えない部分ですが。

そのほか、p.43に、

仮称三式一号電波探信儀2kW交流発電機新設 10月5日着手〜10月11日竣工(予定)
(官機第四六二号に依り)

との記述があります。三式一号電波探信儀とは、13号電探の正式名称です。
ここでも、13号電探の装備実績が確認できます。
装備数と位置については依然不明ですが。


キットについて
・組立て説明書がわかりづらいです。
 よく読んだ上で、塗装との兼ね合いを見ながら、
 自分なりに組立てやすい手順を考えるのがいいと思います。(特に艦橋部)
・キット自体はかっちりとした仕上がりになってます。
 そのまま組んでも楽しめるし、今でも十分通用するキットだと思います。

反映していない点
・艦橋部の戦闘艦橋窓枠から測的所窓枠までの寸法が、
 実際のものより長く、間延びした感じです。
 もっと寸法をつめると、実物に近くなりますが、
 その場合、艦橋全体の高さも低くなり、射撃所支柱の長さ、角度も変わってくるので、
 慎重に作業を行う必要があります。
・戦闘艦橋正面にある「ひさし」は十八改装後の日向にはなかったかもしれません。
・後檣クロスツリー、トップマストのエッチングパーツは全体的に小振りです。
 また、クロスツリーを上から見た時の、開き角度が違います。
 ここら辺を直すとなると、エッチングパーツを切り刻まないといけないので、
 真鍮線などで一から作り直した方がいいでしょう。
 また、エッチングは補強ブレスの取付け角度が違うので、
 厳密には「伊勢」には使用できません。
・前述のとおり、噴進砲ステージと機銃スポンソンの間に連絡通路があります。
 どのようなルートを通っていたかはわかりませんが、
 水上機収容デリックの機械室を抜けて、機銃スポンソンに向かうルート
 だったのではないかと想像します。
・噴進砲はキットのモールドをそのまま使用しましたが、
 実際はこれより一回りくらい小さいようです。
 技量のある方は、作り直してみてもいいと思います。
・エンガノ岬沖海戦時は、射出甲板上に防盾と土嚢に囲まれた
 25ミリ単装機銃が複数設置されてました。
 艦橋部、機銃スポンソン及び探照灯廻りにはマントレット、ロープが設置されていました

反省点
・「金かけすぎた。」「時間かけすぎた。」という2点が大きな反省点です。
 もう少し気楽に作るはずだったんですが、
 作っているうちにどんどんエスカレートしてしまいました。
 ただ、「1隻にかけたコスト」と考えれば大きな金額ですが、
 「余暇を楽しむための単位時間あたりのコスト」と考えれば
 それほどでもないのかもしれません。(計算してないけど)
・隠していましたが、実は船体がかなり反ってます。
 制作の中盤くらいに気がついたのですが、
 対応策として、船底に2ミリ径の穴を開口して木ネジで台座に固定しています。
 木ネジであるため、あまり取り外しができません。
 次に大型艦を作る時は、必ずナットを仕込もうと思います。
・水上機の運用について無知だった点も反省点です。
 もともと大戦期の航空機については、全くといいほど無知なので、
 ここら辺も、もう少し勉強しないといけません。



艦隊同士の砲雷撃戦から、空母機動部隊による航空戦に…。
航空戦艦日向は、戦術が急速に変化する中で生まれた鬼子であるように思います。
それは取りも直さず「戦艦の時代」の終焉を意味していたようにVANは感じるのです。
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ハセガワ 1/700 ウォーターラインシリーズ 日本海軍 航空戦艦 日向 プラモデル 120

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  • 出版社/メーカー: ハセガワ
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ハセガワ 1/700 戦艦 伊勢級 伊勢 日向 ディテールアップパーツB 3S-23

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ハセガワ 1/700 戦艦 伊勢級 伊勢 日向 ディテールアップパーツA 3S-22

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